靴底の減り方は「歩き方の通信簿」――今日、靴をひっくり返してみて
突然ですが、いつも履いている靴の裏を、じっくり見たことはありますか。
「買い替えるときにチラッと見るくらい」という方がほとんどだと思います。でも実は、靴底には、あなたの歩き方が正直に記録されています。どこがすり減っているかを見れば、歩くたびに足のどこへ体重が偏っているかが分かる——いわば「歩き方の通信簿」です。
今日はこの通信簿の読み方と、クセを放っておくとどうなるか、そして自宅でできるチェック法をご紹介します。
すり減り方別・通信簿の読み方
かかとのやや外側が少し減る——これは合格点です。人の歩きはかかとの少し外側から着地する構造なので、ここが薄く減るのはむしろ自然な印です。
注意したいのは、次のような減り方です。外側ばかりが大きく減るのは、がに股・O脚傾向で体重が外に逃げているサイン。内側が減るのは、土踏まずがつぶれて足が内側に倒れ込みがちなサイン。左右で減り方が大きく違うのは、どちらかの足をかばって頼っている可能性。そしてつま先や靴底全体が広くこすれるのは、足が十分に上がっていない「すり足」のサインで、つまずきやすさにつながります。
1日5千歩×1年=小さなクセも「積もる」
「多少のクセくらい、いいじゃないか」と思われるかもしれません。問題は回数です。1日5千歩歩く方なら、1年でおよそ180万歩。1歩あたりはごくわずかな偏りでも、180万回繰り返されれば話は別です。
毎日同じ場所に水滴が落ち続けると石にくぼみができるように、偏った着地の衝撃は、足首・膝・股関節・腰へと積もっていきます。外側に体重が逃げる歩き方は膝の内側へ、内側に倒れ込む歩き方は膝や腰へ、左右差はかばっている側の膝腰へ——。中高年の膝や腰の痛みの背景に、長年の歩き方のクセが顔を出すことは珍しくありません。逆に言えば、クセに早く気づけば、痛みが積もる前に手を打てるのです。
やっかいなのは、歩き方のクセが本人にはまったく見えないことです。痛みと違って、クセには自覚症状がありません。だからこそ、靴底という動かぬ「物的証拠」が役に立つのです。ちなみに、靴底が新品のようにまったく減らないのも考えもの。歩く量そのものが少ないサインかもしれません。
自宅でできること:靴チェック+その場足踏みチェック
- よく履く靴を2〜3足ひっくり返し、明るい場所で減り方を見比べます。複数の靴で同じ減り方なら、それは靴ではなくあなたの歩き方のクセです。
- 左右を見比べます。片方だけ極端に減っていないかがポイントです。
- 鏡の前か、家族に見てもらいながら、その場で足踏みを30回。身体が左右に傾かないか、足音が左右で違わないか、太ももがしっかり上がっているかを確かめます。
- かかとが斜めにすり切れた靴は、それ自体が偏りを助長します。思いきって買い替えを。
コツは、月に1回「靴底の日」を決めて見る習慣にすること。通信簿は、定期的に見るから変化が分かります。
なお、靴選びそのものも歩き方に影響します。かかと部分がしっかりした、サイズの合った靴を選ぶこと。ぶかぶかのサンダルや、かかとを踏みつぶした靴は、それだけで歩き方を崩します。通信簿の点数は、あなたの足と靴との合作。よい相棒を選ぶことも、立派な対策のひとつです。
Move fit 戸畑でできること
Move fit 戸畑では、理学療法士が実際の歩き方を見て、靴底の通信簿の「原因」——筋力の弱り、関節の硬さ、バランスのクセ——を読み解きます。そのうえで、リフォーマーを使って弱い筋肉を狙って育て、歩き方の土台から整えていきます。歩きは毎日のこと、そして一生もの。だからこそ、手入れする価値がいちばん大きい運動です。
評価体験は600円。今日ひっくり返した靴底が気になった方、その靴を持って一度いらしてください。