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COLUMN #56 | 東洋医学

雨の前に頭が重い――天気痛・気象病のはなし

2027年5月21日 | 執筆:村田 幸俊(理学療法士・鍼灸師)| Move fit 戸畑(北九州市戸畑区)
雨の前に頭が重い――天気痛・気象病のはなし

「明日は雨かもしれんね」——天気予報を見るより先に、ご自身の頭痛や膝の痛みで天気がわかる。そんな方、いらっしゃいませんか。雨の前になると頭が重い、めまいがする、古傷がうずく、なんとなくだるい。

ひと昔前なら「気のせい」と言われてしまいがちだった症状ですが、今では「天気痛」「気象病」という名前がつき、お天気と体調の関係は広く知られるようになりました。あなたの身体は嘘をついていません。身体が天気予報より先に天気を知るのには、ちゃんとした仕組みがあるのです。

梅雨を前にしたこの時期こそ、仕組みを知って備えるチャンスです。

気圧のセンサーは「耳の奥」にある

雨が近づくと、空気の重さ(気圧)が下がります。この目に見えない変化をいち早く感じ取るのが、耳の奥にある内耳(ないじ)という小さな器官だと考えられています。内耳はもともと身体の傾きを感じてバランスをとる、いわば身体の水準器です。

この水準器が気圧の変化に敏感な方は、雨の前にセンサーが過剰に反応し、揺れてもいないのに「身体が揺れている」という誤った信号を脳に送ってしまいます。すると脳が混乱し、自律神経(体調を自動調節する神経)が揺さぶられて、頭痛・めまい・だるさ・古傷の痛みなどが現れる——これが天気痛のおおまかな仕組みです。

乗り物酔いしやすい方に天気痛が多いのも、同じ内耳のセンサーが関わっているからと考えられています。また、睡眠不足や疲れがたまっているとき、首や肩がこっているときほど、このセンサーは過敏になりやすいといわれます。同じ気圧の変化でも、体調次第で揺さぶられ方が変わるのです。

梅雨前の「今」から備える意味

北部九州の梅雨入りは、例年6月の上旬ごろ。気圧の谷が次々と通り過ぎる梅雨は、天気痛をお持ちの方にとって一年でいちばんの試練の季節です。

大切なのは、症状が出てから慌てるのではなく、症状が出る前の今から、自律神経の土台を整えておくこと。堤防は雨が降り出してからでは積めません。5月の比較的穏やかな時期にどれだけ土台を整えられるかが、梅雨の過ごしやすさを左右します。睡眠のリズムを揃える、朝の光を浴びる、軽い運動を続ける、湯船で身体を温める——地味ですが、こうした毎日の積み重ねが、気圧の揺さぶりに負けにくい身体をつくります。

東洋医学でも、雨や湿気の影響を受けやすい体質の方には、巡りを整え余分な水を捌く養生を、症状の出る前から行います。病気になる前に手を打つ「未病(みびょう)」への取り組みは、東洋医学が二千年来得意としてきた分野です。

あわせておすすめなのが、天気と体調の「日記」をつけること。手帳に天気と頭痛などの調子を一言メモするだけで、自分がどんな天気の変わり目に弱いのかが見えてきます。パターンがわかれば、「あさって天気が崩れるから、今夜は早く寝よう」と先回りできるようになります。

自宅でできること:1日3回の「耳まわし」

気圧センサーのある耳のまわりの血流を促す、いつでもどこでもできる簡単なマッサージです。

  1. 両耳を親指と人さし指で軽くつまみ、上・横・下へ、それぞれ5秒ずつやさしく引っ張ります。
  2. 耳を軽くつまんだまま、後ろ向きにゆっくり5回まわします。
  3. 耳を縦に折りたたむように軽く曲げ、5秒キープします。
  4. 最後に手のひらで耳全体を覆い、円を描くように後ろへ5回まわします。

コツは、痛くなる手前のやさしい力で、朝・昼・晩の1日3回続けること。耳がじんわり温かくなれば、血が巡ってきた合図です。雨の予報が出ている前日には、念入りにどうぞ。

※ 回転するような激しいめまい、聞こえの低下や耳鳴りを伴うめまい、ろれつが回らない・手足がしびれるなどの症状を伴う場合は、天気のせいにせず、すぐに医療機関を受診してください。

Move fit 戸畑でできること

Move fit 戸畑の鍼灸は、天気に揺さぶられやすい自律神経を整えることを得意としています。首や肩のこわばりをゆるめて頭への血の巡りを助け、お一人おひとりの体質に合わせたツボで巡りを整えていきます。「毎年、梅雨が憂うつ」という方こそ、症状が本格化する前のこの時期からのケアがおすすめです。初回体験は一律500円。梅雨への備え、私たちと一緒に始めませんか。

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