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COLUMN #52 | 理学療法

ストレッチには2種類ある――「伸ばす」のと「動かす」のと

2027年4月23日 | 執筆:村田 幸俊(理学療法士・鍼灸師)| Move fit 戸畑(北九州市戸畑区)
ストレッチには2種類ある――「伸ばす」のと「動かす」のと

「運動の前にはストレッチ」。子どものころからそう教わってきた方が多いと思います。ラジオ体操の前屈、アキレス腱伸ばし——おなじみの光景です。

ところが近年、運動の世界では「ストレッチには2種類あって、使う場面が違う」が常識になってきました。良かれと思って続けてきた昔ながらのやり方が、場面によっては逆効果になることもわかってきたのです。

せっかく身体のために行うストレッチですから、効果的に使いたいもの。今回は、2種類の違いと使い分けを整理してみましょう。

「静的ストレッチ」――じっくり伸ばして、ゆるめる

1つめは、静的(せいてき)ストレッチ。前屈やアキレス腱伸ばしのように、反動をつけず、じーっと20〜30秒伸ばし続けるやり方です。多くの方が「ストレッチ」と聞いて思い浮かべるのはこちらでしょう。

静的ストレッチの得意分野は、筋肉をゆるめてリラックスさせること。こわばった筋肉をやさしく引き伸ばすと、筋肉は「もう頑張らなくていいんだ」と緊張をほどいていきます。ゆっくり続けるうちに気持ちまで落ち着いてくるのも、この方法の良いところです。ですから出番は、運動の後、お風呂上がり、寝る前。身体が温まっているときに行うと伸びやすく、一日の筋肉の張りをリセットするのにぴったりです。

「動的ストレッチ」――動かしながら、温める

2つめは、動的ストレッチ。腕をぐるぐる回す、脚を前後に振る、その場で軽く足踏みしながら膝を上げる——身体を大きく動かしながら、関節と筋肉を目覚めさせるやり方です。ラジオ体操は、実はこちらの代表選手です。

動かすことで血が巡り、筋肉の温度が上がり、関節の動く範囲が広がっていきます。車にたとえるなら、冬の朝の暖機運転。エンジンを温めてから走り出すのと同じで、出番は運動の前、朝起きてすぐ、散歩に出る前です。年齢を重ねるほど身体が温まるまでに時間がかかるので、実はシニア世代こそ、この暖機運転がけがの予防に大切になります。

ここでよくある間違いを2つ。1つは、運動前に静的ストレッチをじっくりやりすぎること。筋肉がゆるみすぎて、直後は力が出にくくなることが知られています。もう1つは、伸ばしているときに反動をつけてぐいぐい押すこと。筋肉は急に伸ばされると、身を守るために逆に縮もうとします。痛気持ちいい手前で、静かにキープが基本です。

自宅でできること:場面別ストレッチの型

「動く前は動かす、動いた後は伸ばす」。この合言葉を、毎日の型にしてしまいましょう。

  1. 朝や散歩の前:その場で軽く足踏み30秒+肩を前後に10回ずつ回す+膝を軽く上げる足踏み10回。
  2. 散歩や運動の後:ふくらはぎと太ももの裏を、反動をつけず20秒ずつじっくり伸ばします。
  3. お風呂上がり:気持ちよく感じる部位を2〜3か所、呼吸を止めずに20〜30秒ずつ。

コツは、伸ばす強さを「痛気持ちいい」の一歩手前にとどめること。息が止まるほど強く伸ばすのはやりすぎのサインです。

もうひとつ大切なのは、続けること。柔軟性は貯金と同じで、一度にたくさんより、毎日少しずつのほうが確実に育ちます。テレビの前、お風呂上がり、寝る前——生活の中に「定位置」を決めてしまうのが、長続きのいちばんの近道です。

※ ストレッチ中にしびれや鋭い痛みが出る場合はすぐに中止してください。安静にしていても痛む、痛みが日に日に強くなる場合は、整形外科の受診をおすすめします。
こんな方におすすめ:運動前の準備を自己流で済ませている方/ストレッチしているのに身体が硬いままの方/散歩を始めたばかりの方

Move fit 戸畑でできること

同じストレッチでも、どこをどの順番で行うべきかは、身体の状態によって一人ひとり違います。Move fit 戸畑では、理学療法士が関節の硬さと筋肉の状態を評価し、あなた専用の「動かす・伸ばす」の組み合わせをお作りします。リフォーマー(ピラティスマシン)を使えば、ばねの助けを借りて、自分では伸ばしにくい部位も安全に動かせます。評価つき体験は600円。自己流ストレッチを卒業したい方、お待ちしています。

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