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COLUMN #43 | 東洋医学

花粉の季節が来る前に――東洋医学の「早めの備え」

2027年2月19日 | 執筆:村田 幸俊(理学療法士・鍼灸師)| Move fit 戸畑(北九州市戸畑区)
花粉の季節が来る前に――東洋医学の「早めの備え」

2月も後半になると、天気予報に花粉情報が並び始めます。毎年つらい思いをしている方は、この時期から「ああ、またあの季節が来る」と気が重くなるのではないでしょうか。

マスクに目薬、お医者さんの薬——シーズン中の備えはみなさんよくご存じです。でも、もうひとつ知っておいていただきたい視点があります。それは、症状が出てから戦うより、出る前に身体を整えておくという考え方です。

今日は、東洋医学の知恵を借りた「花粉シーズン前の養生」のお話です。

「出てから」より「出る前」――未病という考え方

東洋医学には「未病(みびょう)」という言葉があります。病気とまでは言えないけれど、健康とも言いきれない状態。そして、本領を発揮するのはまさにこの段階だと考えられてきました。

たとえるなら、堤防づくりです。大雨が降り出してから堤防を積む人はいません。降る前の晴れた日に、こつこつ積んでおくから間に合う。花粉も同じで、飛び始めてから慌てるより、飛ぶ前の数週間で睡眠や胃腸の状態を立て直しておくほうが、シーズンを穏やかに過ごしやすくなる——これが「早めの備え」の発想です。以前お話しした、身体の表面を守る「衛気」(見えないバリアのような力)を育てておく、と言い換えてもよいでしょう。

「備えたからといって、症状がゼロになるわけではないでしょう?」——そのとおりです。養生は魔法ではありません。それでも、寝不足でフラフラの身体と、よく眠れて温かい身体。同じ花粉を浴びるなら、どちらで迎えたいかは明らかではないでしょうか。

備えの3本柱:睡眠・胃腸・冷え対策

1本目は睡眠です。寝不足の朝に症状が重い、という実感をお持ちの方は多いはず。東洋医学でも、守りの力は眠っている間に養われると考えます。シーズン前のいまこそ、夜ふかしを減らして「眠りの貯金」を。

2本目は胃腸です。東洋医学では、身体を守る力は飲食物から胃腸で作られると考えます。冷たい飲み物、甘いものの摂りすぎ、暴飲暴食は、せっかくの工場の働きを鈍らせるもと。腹八分の温かい食事で、工場を整えておきましょう。

3本目は冷え対策です。2月から3月は、暖かい日と寒い日がめまぐるしく入れ替わる時期。薄着で冷えると身体の守りが手薄になります。首元・お腹・足首の「3つの首回り」を冷やさないこと。冷えやめぐりの話は冷え・むくみと経絡の回もご覧ください。

そして3本柱を支える土台が、軽い運動です。身体を動かして血のめぐりがよくなると、温かさも眠りの質もついてきます。寒い時期は屋内でのストレッチや足踏みで十分。汗だくになる必要はまったくありません。

自宅でできること:2月から始める備えの習慣

  1. 就寝時刻をいつもより30分早めます。まずは1週間、続けてみます。
  2. 朝食に温かい汁物を一品。冷たい飲み物と甘いものは「いつもの半分」を目安に控えます。
  3. 外出時はマフラー、室内では靴下やレッグウォーマーで首元と足首を守ります。
  4. 夜は湯船に10分。身体の芯から温めて、そのまま早めに布団へ。

コツは、全部を完璧にやろうとしないこと。春先は寒の戻りで体調も気持ちも揺れやすい時期です。完璧な養生で自分を縛るより、「八割できれば上出来」くらいの肩の力加減のほうが、シーズンまで機嫌よく続きます。迷ったら「温かくして早く寝る」。これだけ覚えて帰ってください。

※ この養生は花粉症の治療や予防を約束するものではなく、医師の治療と併用できる暮らしの知恵です。症状が強い方は、シーズン前から耳鼻科などにご相談ください。

Move fit 戸畑でできること

Move fit 戸畑の鍼灸は、「冷えやすい」「疲れやすい」「胃腸が弱い」といった体質面のご相談をお受けしています。鍼とお灸で身体を温め、めぐりを整えることは、シーズン前の土台づくりとして取り入れやすいケアです。国家資格を持つ鍼灸師が、体質をうかがいながらお一人おひとりに合わせて施術します。

初回体験は一律500円、ご自宅への訪問にも対応しています。今年は「飛ぶ前のひと手間」を、私たちと一緒に始めてみませんか。

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